「売却基準価額」と「買受可能価額」について
株式会社レフォルマ 東谷 [2005.8.21]
平成17年4月1日以降、民法と民事執行法の改正に伴って、競売の執行に関する部分の変更も少なからずありましたが、その変更点のなかに「最低売却価額制度」の廃止があります。
「最低売却価額制度」を簡単に説明すると、競売を行うにあたり、この金額以上の入札で無ければ、その入札を認めないというものです。
今回の法改正では「最低売却価額」を廃止し、新たに「売却基準価額」と「買受可能価額」を設けます。
実務上、東京地裁本庁では6月17日開札分からこの新たな用語を見ることになりました。
まずそれらの用語説明をしますと「売却基準価額」は従来の「最低売却価額」と同じく、評価書の評価額を参考にして、裁判所が決定する金額です。
そして「買受可能価額」とは「売却基準価額」を二割下回る金額です。
この「買受可能価額」以上であれば、入札を認めるというのが「最低売却価額制度」廃止の肝であり、入札における最低基準金額の完全廃止とまでは行かなくとも、今後、競売実務を行う上で、割と重要なキーポイントになることは間違いありません。
もっとも、キーポイントといっても、東京で考えるなら、弊社が所在する南青山だとか、港区渋谷区目黒区辺りの都心立地で、なおかつ特段挙げるような問題点が無い物件に関しては、この「最低売却価額制度」の廃止と云うのは、微塵たりとも関係ないかもしれません。
元々、以前の最低売却価額もしくはその近くの金額で落札出来る可能性は、非常に稀であったからです。
しかしながら、都心からは離れた場所で、なおかつ、表面的に多かれ少なかれ瑕疵が見受けられるような物件であれば、誰もいれない物件も出て参ります。
もちろん、その傷物である物件を処理し、正常な物件に変える能力があれば、以前の最低売却価額の二割落ちの価格で落札できることから、今回の制度見直しの恩恵を受けられることになります。
要するに今まで以上に、競売不動産を見る目利きの部分が必要になってくると云うことです。
ちなみに東京地裁では、一回の開札につき、1件〜2件程度の売却基準価額以下の価格で落札されております。
<参考>
■最低売却価額制度廃止について
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